学力を伸ばす秘訣 第1回
どうすれば定期テストや模試で高い成績を残せますか、という質問をよく受けます。
生徒ごとの特性等も考慮すると、一律に答えるのは難しい質問です。
刺激的なタイトル(笑)にしましたが、これについて今回から不定期で投稿していきます。
なお理数科目に焦点をあてた内容です。
第1回目は、学力が伸びる生徒と伸び悩む生徒の違いを比較します。
今までたくさんの生徒をみてきましたが、それぞれに特徴があると感じます。
その最たるもののひとつは「書くこと」です。
伸びる生徒はよく書きます。
常に手を動かしています。
一方で伸び悩む生徒は参考書や解説を眺めることが主です。
もちろん参考書を読んで解法等の知識を吸収することはとても大事なことです。
読んだ後、伸びる生徒は手を動かし、伸び悩む生徒はそこで終わる傾向があるということです。
また、伸びる生徒は途中式(の重要部分)をしっかり書いたり、図等を多用します。
他方、伸び悩む生徒は問題を解く際に結論(答え)のみを書くことが多いです。
言い換えると、伸び悩む生徒のノートは結論のみが整然と並びとても「きれい」です。
しかしこのような「きれい」なノートだと、どのような過程を経てその結論に達したのかが全く不明です。
ノートをつける際に意識したいことのひとつに、後から見直した時にわかりやすいかどうか、ということが挙げられます。
この点が書くことの重要性のひとつですが、何よりも大切な一番の理由は脳に深く刻み込めることです。
大学受験までに習う膨大な量の勉強をこなす上で厄介なのが、一度学んだ内容を忘れてしまうことです。
しかし脳は忘れるようにできているのでこれは仕方のない事です。
したがって忘れにくくする勉強法が効果的です。
この方法の一つが書くことです。
書いた事柄が脳に残りやすいことは脳科学の面からも指摘されているようです。
先ほどの例でいうと、参考書を読むのはあくまで理解(インプット)にとどまり、書くこと(アウトプット)によって脳に残りやすくなるということです。
理解の仕方も非常に大事ですが、少なくとも理解しただけでは(書くことと比較して)忘れやすいということです。
この理解の仕方については次回以降のいつか(笑)で是非取り上げたいと思います。
書くことで頭が整理される、新たなひらめきがある等、他にもメリットはたくさんあります。
理数科目の講師はみんな書きまくっています。
外出時にペンとノートを常備する方もいるようです。
頭の中だけで考えられる範囲は限られます。
どんどん書いて頭の中にしっかりと残していきましょう。